他の相続人への生前贈与に対して遺留分を主張したい|弁護士法人ALG&Associates

相続でよくあるご質問 vol12他の相続人への生前贈与に対して遺留分を主張したい

弁護士と学ぶ相続Q&A

一部の相続人に生前贈与があったせいで遺産が残っていないのは納得いかないのですが。

相談者

亡くなった父には私(長女)と妹、弟の三人しか相続人がいませんが、妹が父の亡くなる半年前に父から1800万円の現金を贈与してもらっていて私と弟が相続できる財産が残っていません。

私と弟は遺留分の主張ができるのですよね?

弁護士

遺留分減殺請求の対象は、原則として相続開始前の1年間にした贈与ですので、質問の贈与はこの対象になります。

民法1030条には、「贈与は、相続開始前の1年間にしたものに限り、前条の規定によりその価額を算入する。」と規定されています。そして、遺留分権利者は遺留分を保全するのに必要な限度で贈与の減殺を請求することができるのです(法1031条)。

相談者

遺留分権利者について教えてください。

弁護士

被相続人の、兄弟姉妹以外の相続人は、遺留分減殺の請求権者です。

相続人は、被相続人の子、配偶者、直系尊属、兄弟姉妹がなると民法に規定されています(民法887条、889条、890条)ので、あなたも弟さんも、遺留分権利者ということになります。

相談者

では、遺留分を保全するのに必要な限度ってどういうことですか?

弁護士

このことについても、民法に定められています。兄弟姉妹以外の相続人は遺留分として被相続人の財産の3分の1又は2分の1に相当する額を受けられます(法1028条)。相続人の子であれば、直系尊属のみが相続人である場合以外の場合にあたりますので、被相続人の財産の2分の1に相当する額を遺留分として受けることができます

相談者

私たちの場合はいくらということになるのですか?

弁護士

はい。あなたと弟さんの場合ですと、被相続人の財産の2分の1について、相続人は3人ですので法定相続の割合3分の1に応じて遺留分の減殺請求が可能です(法1028条第2号、1044条)

具体的に計算すると、あなたと弟さんはそれぞれ妹さんに対して1800万円×2分の1×3分の1=300万円を遺留分の減殺請求ができます。

法律的にいいますと、あなたと弟さんが妹さんに対して遺留分減殺請求をした場合には、被相続人から妹さんへの贈与は遺留分を侵害する限度において失効し、妹さんが取得していた権利はこの限度で当然に減殺請求をした遺留分権利者に帰属するのです。

被相続人に借金がある場合も遺留分減殺請求できる?

相談者

父が残した財産が他にもあった場合、例えば借金が1200万円あった場合はどのようになりますか?

弁護士

遺留分は亡くなられたお父様が相続開始の時に有していた財産の価額にその贈与した財産の価額を加えた額から債務の全額を控除して算定する(法1029条第1項)ため、借金が1200万円あった場合には、1800万円-1200万円=600万円が遺留分減殺請求が可能な財産の額になります。

そして、各自の遺留分減殺請求できる額は600万円×2分の1×3分の1=100万円ということになります。

相談者

わかりました。父の財産をよく調べてから考えます。

弁護士

そうですね。ただ、遺留分減殺請求権について、注意を要する点は、いつまでも請求できる権利ではないという点です。

「遺留分権利者が相続の開始及び贈与又は遺贈があったことを知った時から1年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から10年を経過したときも、同様とする」(法1042条)と規定されているためです。

相談者

なるほど。請求できる期間が決まっているのですね。

弁護士

遺留分の減殺請求をお考えでしたら、専門家である弁護士に早めにご相談されることをお勧めします。

相続Q&Aは、具体的な案件についての法的助言を行うものではなく、一般的な情報提供を目的とするものです。
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