身寄りのない人の相続はどうなるの?|弁護士法人ALG&Associates

遺産相続でよくあるご質問 vol7身寄りのない人の相続はどうなるの?

弁護士と学ぶ相続Q&A

身寄りのない人の相続について教えてください。

相談者

私の家の隣には、Aさんが住んでいました。Aさんは、身寄りのないおばあさんだったのですが、最近亡くなられました。そのAさんの家や土地はAさんの持ち家だったようですが、現在は住んでいる人もおらず空き家となっています。家や土地など、亡くなったAさんの財産はどうなるのでしょうか?

弁護士

そのAさんには身寄りがなかったということですが、Aさんに相続人が存在しない場合は、相続人不存在ということになります。相続人がいるけれども、当該相続人全員が相続放棄をして、結果として相続する人がいなくなった場合も同様です。

相続人不存在のように、相続人のあることが明らかでないときは、相続財産は法人となります

相談者

相続財産が法人となる?どういうことですか?

弁護士

相続財産が法人となって独立した人格を持つことになり、他の人が勝手に処分することができなくなるということです。

被相続人に借金があった場合、遺産はどうなるのでしょうか。

相談者

では、たとえば、Aさんにお金を貸していた人がいた場合などはどうなるのでしょうか?

弁護士

Aさんの債権者が勝手にAさんの財産から回収することは許されません。債権者は、利害関係人として、家庭裁判所に対して、相続財産管理人の選任を申し立てることができます

相談者

相続財産管理人とはどのような人ですか?

弁護士

相続財産管理人は、相続財産の管理・保存に関する権限を持つ人です。相続財産管理人は、家庭裁判所が選任するのですが、弁護士などの専門家が選ばれることが多いです。相続財産管理人は、被相続人に対する債権者や受遺者に対し、2ヶ月以上の期間を定めて、請求の申出をすべきことを公告します。

債権者や受遺者は、相続財産管理人に請求の申出をすれば、相続財産法人の財産から弁済を受けることになります。

相談者

債権者に弁済がなされたとしても、Aさんにはまだ財産がありそうです。また、Aさんは遺言を残しておらず、受遺者となる人もいないということです。この場合、Aさんの財産はどうなるのですか?

弁護士

相続財産管理人によって6ヶ月以上の期間を定めた相続人捜索の公告がなされます。相続人がいるのであれば名乗り出てくださいという手続きをとるのです。

相談者

その期間内に相続人が名乗り出なかったときはどうなるのですか?

弁護士

特別縁故者に対する相続財産の分与が行われる可能性があります。

被相続人と付き合いがあれば特別縁故者になれますか?

相談者

特別縁故者とは何ですか?

弁護士

亡くなったAさんと特別の縁故があった人のことをいいます。

相談者

私も生前Aさんとは親しくしていました。家庭菜園で採れた野菜をあげたり、Aさんの家で一緒にお茶を飲んだり、目の不自由なAさんのために回覧板の内容を教えてあげたりしていました。私は特別縁故者にならないでしょうか

弁護士

特別縁故者として相続財産の分与を受けるためには、家庭裁判所に請求して、特別の縁故があったことを認めてもらわなければなりません。特別縁故者の例としては、亡くなった人と生計を同じくしていた人や、亡くなった人の療養看護に努めた人等が挙げられており、これらの例と同視できるくらい縁故が濃厚であることが必要と考えられています。

内縁関係にあった人や事実上の養親子関係にあったといえる人等は、特別縁故者として認められやすいといえますが、通常の近所づきあいよりも多少仲が良かったという程度では特別縁故者とは認められないと思いますよ。

相談者

そうですか。残念です。では、特別縁故者が誰もいなかった場合や、特別縁故者に財産の一部が分与されてもまだ財産が残った場合は、どうなるのですか?

弁護士

残った財産のうちに共有物がある場合は、亡くなった人の共有持分は他の共有者に帰属します。それ以外の残存する相続財産は国庫に帰属することになります。

相談者

相続人や受遺者がいなくて、特別縁故者もいない場合は、亡くなった人の財産は国に帰属してしまうということなのですね。

弁護士

そういうことです。少子化や生涯未婚者の増加が指摘されている現代においては、一人っ子で生涯未婚というケースも多く生じると思います。その場合は、遺言を残すなどの手続をとらない限り、今回のAさんのように死後財産が国庫に帰属してしまう可能性が高いといえます

相談者

私も子供がおらず、夫に先立たれましたので、自分の死後、財産をどうするかを考えなければいけませんね

弁護士

特定の人や特定の団体に財産をあげたいという希望があるのであれば、遺言や生前贈与などを検討するのがよいと思いますよ。特に遺言は法律で要件が決められていますので、遺言作成を希望される場合は、弁護士に相談してみることをお勧めします

相続Q&Aは、具体的な案件についての法的助言を行うものではなく、一般的な情報提供を目的とするものです。
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